【臨床実習】質問と予習について【PTS向け】

理学療法

臨床実習はただでさえ緊張することですが、それに加えて

見学後に質問をする

のがさらに大変なポイントです。

自分自身も学生時代に大変な思いをした一人です。

現在の実習環境は改善されたように思いますが、それでも

見学後の質問とそれを準備する予習が大変

なのは見受けられます。

質問を受け付けたり、予習の程度を確認するのは、「知識や推論を図る、理学療法士としての考え方を養う」など重要な側面があるので仕方ないことだと思います。

それらの解決の助けになるように記事を書いてみます。

この記事を読むことで、予習する箇所がある程度分かり、見学後の質問ができ、実習が無難に乗り切ることができます!(保証はしませんが笑)

私自身は、

臨床11年目
臨床実習指導者講習会修了
臨床実習指導10人経験
新人職員指導5人
脳卒中認定理学療法士

といった経歴を持っています。

その経歴から考えられる、

しのたく
しのたく

臨見学後の質問、それを準備する予習について考えてみました!

最後までご覧ください!

 

質問編:介入の意図と合わせて対象者の背景を聞く

介入の意図を質問するのはいきなり難易度が高く、

逆にどんなことが問題だと思う?

など質問をされてしまうことがあるのは容易に想像できます。

そういったバイザーにはある程度見切りをつけて接する必要があります。

(臨床実習指導者講習会を終了していないセラピストの場合ははちゃめちゃな質問をされると思ってください!)

そういった予測はされますが、実習をきちんと理解していれば、

問題点や意図などはしっかりと説明をしてから見学に臨む方が学生にとって有意義な実習になるの明確でそこから地道に考えさせるのは時間の無駄

と把握しています。

そういった問題点を探す練習をしに実習にきているのに「逆にわかる?」は少し無理があると思います。

かといって、頭の中が真っ白の状態では質問の後のやりとりは続きません。

ある程度予測して考えてから質問をして、やりとりをして自分の考えに落とし込む必要があります。

そこで、さらに質問しやすい項目があります。

それは、

問題点を考えるのに必要な情報を質問する

ことです。

臨床で働いている人も、本人のHOPE、家族のHOPE、家屋状況など背景の因子を必ず収集してそこから、対象者にとって問題となる箇所を考えます。

見学中にそういった情報に触れていない場合は、質問のチャンスです!

本人・家族の思い、家の環境はどうなっているか

これによって、入院期間や目標設定は大きく変わってきます。

そこをわかってから、身体的な質問や見学をして評価をあげたり、問題点を列挙するのは闇雲に考えるより遥かに効率的です。

質問に困る時は、そもそも何を目標にしてるかわからないから

の場合が多いと思うのでぜひ質問してみてください!

実習指導者側はこういった項目を伝えつつ、見学をしてもらって、一緒に問題点を探すような働きかけをお願いします!

 

予習編:骨折(脊柱疾患)、脳卒中、触診

予習は大きく分けて、骨折(脊柱疾患)、脳卒中、触診に分けられます。

それぞれのポイントを紹介していきます。

 

しのたく
しのたく

苦手だな・・・

 

と思う項目についてはしっかりと予習してから実習に臨むことをお勧めします。

また、実習先によって対象疾患は大きく異なりますので、実習前に多く診ることになる疾患はあるか?など質問ができるとそれに合わせた予習ができます。

今回紹介するのはどんな施設・病期でも目の当たりにする疾患、見学・評価をするにあたり重要な触診の項目をあげました。

それぞれ見ていきます!

骨折(脊柱疾患)

圧迫骨折や脊柱の変形による疾患(ヘルニア、狭窄症)は頻繁に確認されます。

変形と診断名を組み合わせてアライメントや歩容の評価をすることもあるのでそれぞれで評価したり、影響を考慮することが対象者の評価には重要になってきます。

外力と椎体に与える影響、脊髄との関係、靭帯の位置などを見ておけばいいと思います。

他にも、頚部骨折、転子部骨折などの大腿骨骨折が多く見られます。

大腿骨の骨折の場合は、術式を侵襲筋の作用を抑えておくとそれらを考慮した評価項目の列挙、考察に進むことができます。

上腕骨頚部骨折や橈骨遠位端骨折も教科書上では頻繁とされていますが、入院で長く関わる機会は少ないと思います。(外来通院で診察可能なため)

頚椎の疾患た足部の骨折も上記に続いてみられるため、神経領域での筋や皮膚の影響を確認したり、足部の運動学や靭帯についても復習しておくと対応できるかと思います!

 

脳卒中

脳卒中について私自身苦手な分野でしたが、克服したいなと思い認定を取得するに至りました。

大切なことは、

①画像から症状を予測する、医師の評価を聞かせてもらう
②身体評価とADLへの影響を評価しておく
③期間をおいて再度評価、介入方針へ反映する

ことかと思います。

脳卒中の発生機序や分類なども抑えておくと見学や質問がスムーズになると思います。

また、「発症から6カ月は伸びがいい、そのあとは緩やかになる」というのが研究結果で言われているのでそこも考慮した接し方、評価、介入が考えられるといいです。

また、FIMやBRSと発症からの期間を研究があって、どんな状態でも一様に右肩上がりに改善するかと思いきやそうもいきません。

最初が重症なら改善も大きくないし、最初が軽症なら改善か期待できるかもしれません。

さまざまな視点から評価していくためにここで出てきたキーワードを確認してみてください!

 

触診

触診は評価、介入に欠かせない技術ですが、学内での学習と臨床での触診に隔たりが大きく、難渋する場面を多く見受けます。

実習生に限らず、卒後のスタッフでも同様なので学生のうちは触診をスムーズにクリアする人はいないのかもしれません。

ですが、諦めるわけにもいきませんし、卒後にも技術を磨く必要はあります。

教科書の隅々まで触診できるようになる必要はありませんのでまずは、

肩関節、骨盤、股関節、膝関節、足関節

などの骨関節の触診、各運動方向への関節可動を復習するといいかもしれません。

 

実習をうまく乗り切れると仕事が楽しくなる

実習での出来事や、感じた思いが今後の理学療法士としての仕事への取り組みに大きく反映されます。

また、大きな負荷がかかるような実習を経験した方が、臨床でのスタートダッシュが切れる?と思いますが、この辺りは正直大差ないかと思います。
むしろ、心が折れてしまうような出来事が実習に起きてしまう方が仕事へのモチベーションの低下に繋がってしまうのではないかと思います。
最低限の知識・技術は身につけて、臨床に興味があって、対象者の日々の変化が確認できる場なんだということがわかればいい実習になったと言えると思います。

この記事を読むことで、見学後の質問する項目がわかりやすくなったり、事前に予習する箇所が明確になることで実習に楽しく臨んでもらえたらと思います!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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