病期に関わらず、脳卒中後の対象者とリハビリをする人は一定数いると思います。
回復期病棟での経験を活かして、脳卒中で介入の際に気をつけるポイントについて紹介していきたいと思います。
急性期や維持期でも比較的同じようなことは考えられると思うので応用はできるんじゃないかと思います。
特に、
回復期で働いている、回復期から退院した利用者を診る機会がある
という方は必見の内容になるかと思うのでぜひご覧になってください!
自分自身は、
です。
臨床経験10年目を迎える自分が老若男女様々な利用者を経験し蓄積した学びました。
そんな自分が考える脳卒中の介入で気をつけるポイントをぜひみていってください!
あくまで個人の考えなので「そう言った考えもあるか!」といった感じで参考にしてもらえるとありがたいです!
1番大切なことは評価
評価が大切なのは学校でも、臨床に出てからもよく聞くと思います。
私も評価は非常に大切だなと日々感じます。
まず必ず診る4つのポイントを挙げます。
・感覚障害より運動麻痺が予後に影響するけど感覚も評価し、視覚代償もうまくいくか評価する
・非麻痺側機能も評価、機能が良ければ低いBRSでも歩行可能となる場合もある
・脳画像と既往歴を確認する、重症のケースや糖尿病があると改善に影響する
の4つです。
当たり前のようですが、やっぱり基本は大切なんだなと思います。
基本の評価ができてから、個別性のある介入や思考に派生していくのがいいかなと思います。
また、標準的な評価を用いることで画一された評価が常にできるのでおすすめです。
ダメじゃないですが、取りこぼした評価があるといけないので私はしないです!
次からは4つの挙げた項目についてそれぞれ見ていきます。
麻痺側機能をSIAS,BRSで評価する
SIASやBRSは共に推奨度の高い評価方法で比較にも適しています。
低緊張(BRSⅡ)や分離が進んだ状態(BRSⅣ以上)は積極的に歩行練習をするようにしています。
※もちろん例外もあります!
さらに低緊張(BRSⅠ)では関節などに負担がかかったり、介助者の負担を考え、立位練習までにすることもあります。
疲れがこない程度の歩行量でいいかと思います。
練習で何十mも歩行できないと退院した後もやっぱり難しかったり、本人も大変で屋内を少し歩くのが実用的な歩行となる場合が多いです。
無理をしてどんどん歩くより、
といった経験を積み重ねる方が大切です。
また、一定期間後に同じ評価方法で再度評価をします。
改善の程度や速さを評価することで予後の予測に繋げます。
また、本人の内観(本人の感じ方)も非常に重要です。
全てを鵜呑みにして希望通りに進めることは難しいかもしれませんが、
など感想があるともうので聞いてみるといいかもしれません。
感覚障害より運動麻痺が予後に影響する
歩行の予後を決定つける大きな要因は感覚障害でなく、運動麻痺の程度です。
※ほかにも既往歴や年齢など様々あります。
ですが、感覚障害の程度を評価し、視覚代償もうまくいくか評価することも大切です。
感覚障害がほとんど脱失に近い症例を何症例か担当したり、代診で介入したことがありますが、若年であれば歩行で退院する場合がほとんどでした。
ことが習慣になれば安全な歩行を獲得することができます。
この目で見て確認するが、
半盲
性格がおおざっぱ
などで困難な場合があります。
そう言った場合は杖などでさらに代償する方法を提案します。
性格がおおざっぱで危ないという要因も挙げましたが、病気の影響より強い場合があるのはみなさんも経験があるのではないかと思います・・・
視覚代償も得ますが、歩行をリズミカルにパターン化した一連の動きとして実施できる機能が哺乳類には備わっています。
これを活用するというと嘘に聞こえてしまいますが、
歩行の再獲得といった言葉で使われることが多いと思いますが、
できればいいのではないかと思うので、
たくさん歩くためには何が必要なのか?
といった部分が個別性に当たると思うのでよく考えていくといいと思います。
非麻痺側機能も評価
麻痺側の評価も重要ですが、非麻痺側の機能の評価も非常に重要です。
なぜなら、機能が良ければ低いBRSでも歩行可能となる場合も多いからです。
非麻痺側の下肢や体幹機能が優れていると、麻痺側の機能を補うことができます。
麻痺側の介入ももちろん重要ですが、
ということを考えて、非麻痺側や体幹への介入を重点的にする場合もあります。
特に、BRS Ⅰ〜Ⅱの低緊張では、基本動作や移乗で非麻痺側が十分に活用できるというのは大きなメリットになります。
介入や予後を見通す、様々な場面で非麻痺側と体幹の機能評価は役立ちますので十分に行ってください!
SIASなどでざっくりと入ってくるものを見ておいて、あとは必要に応じ診ていくといいと思います。
脳画像と既往歴を確認する
画像から分かるような重症のケースや糖尿病があると改善に影響する場合があります。
見方が難しい場合もありますが、こちらの書籍と照らしわせてみるとわかりやすいです。
ネガティブな要因として代表的なものが、
挙げ出したらキリがなく、予後を不安にさせる要因というのはいくらでもあります。
また、上記でも少し触れた、性格も介入に影響を与えます。
抑うつ傾向が強くなったり、新たに現れる場合が多く、積極的に介入に取り組めないと同様に影響があります。
精神機能については、内服の調整にも関わることなので主治医に相談するといいと思います。
4〜5ヶ月程度経過している脳卒中の対象者で上記のような要因がある場合は機能改善は大きくは期待できなくなってくると思います。
まとめ
診るべきポイントについて紹介しました。
改めてポイントをおさらいします。
・感覚障害より運動麻痺が予後に影響するけど感覚も評価し、視覚代償もうまくいくか評価する
・非麻痺側機能も評価、機能が良ければ低いBRSでも歩行可能となる場合もある
・脳画像と既往歴を確認する、重症のケースや糖尿病があると改善に影響する
です。
最後に重要なことは、
ということです。
責任を転嫁するということではありません。
また、
診るべきポイントをしっかりとおさえられる人と、取りこぼしてしまう人と様々いると思いますし、ポイントが同じでも改善する方法に違いが出るということは多くあります。
そういったことも踏まえると、
と思います。
自分の考えをまとめる際に上記の内容が参考になれば幸いです^^
最後まで読んでいただきありがとうございました!