ベッドサイドでのリハビリをする場合は意外に多いと思います。
今回はそんなベッドサイドでのリハビリの方法について紹介していきたいと思います。
自分自身は、
です。
そんな自分が考えるベッドサイドでのリハビリの方法をぜひみていってください!
あくまで個人の考えなので「そう言った考えもあるか!」といった感じで参考にしてもらえるとありがたいです!
ベッドサイドのリハビリで一番大切なのは活動量をあげる
機能訓練室(リハビリ室)ではプラットホームや平行棒、様々な設備が充実していてリハビリを展開できると思います。
ベッドサイドになってしまうと持ち運べる物は使えますが、制約は多いと思います。
そんな中でも気をつけていきたいことが、
活動量を落とさない=できれば上げていきたい
ということです。
ベッドサイドでリハビリを行うようにしてください
という時点で、他にも様々な制限が予測され、対象の方の活動量はどんどん下がっていきます。
回復期では3時間リハビリをしますが、他の21時間が寝たきり・歩かないという状態では体は良くなっていきません。
※もちろん体や疾患に合わせて、無理のない範囲で行う必要があります。
それが難しい場合でも、車椅子や椅子に座って食事を取るように設定することで、移乗する回数が3食で6回、車椅子に乗る時間が合計で1時間程度は確保できます。
そのくらい活動量を確保すると体も段々良くなってくると思います。
あなたが担当している利用者の方の状況に合わせて生活を設定してみてください!
活動量をあげる方法とは?
ここからは具合的な方法をみていきます。
上記でも少し触れましたが、トイレまでの移動を例に紹介していきたいと思います。
問題点がどの部分かによって注目するポイントは変わってくると思うのであなたが担当している・リハビリしている方を想像して読んでみてください。
いずれの時期の方も食事は非常に重要です。
筋力が効果的に増強し生活が変わるように声をかけ食事量を確保してください!
下肢の筋力(主に伸展筋)をあげる
術後すぐや、発症して間もない脳卒中の場合、下肢の筋力低下が起きている場合があります。
MMTで3レベルまではしっかりと筋力を向上出させたいので下肢の特に伸展筋力を向上させましょう。
自主トレが可能な方には自主トレも積極的に取り入れてもらうとより効果的です!
立ち上がる練習・立つ練習をする
弛緩性麻痺の場合も非麻痺側の練習も合わせて行うと効果的なので積極的に立ち上がり練習や立位練習を取り入れていきましょう。
抗重力位に体を置くだけでも、普段横になっている方にとっては活動的なのでベッドサイドリハビリではこういった練習時間をいつもより増やすことをお勧めします。
ただ、最大で1日に3回で合計3時間のリハビリ時間がある回復期リハビリで、離床を測り始めた利用者が3回とも長めに立つ練習は過負荷になる恐れがあります。
違う人が介入する場合は上記の下肢の筋力強化を重点的に行うなど内容の調節と連携は必要です!
移乗する練習をする
ここからがいよいよトイレにつながる動作になってきます。
積極的に車椅子乗車し、移乗の練習をします。
大抵の場合、足踏みをして足の位置を変更すると思うので立位よりもさらに下肢の筋力を要すると思います。
筋力の程度を見つつ移乗練習を行ってください。
合わせて、トイレ動作となると下衣を下ろすための下方向へのリーチのためのバランス能力も大切になります。
この辺りから、単純に筋力だけでなく、動作や戦略の評価など、実際のADL動作に即した個別性のある介入が必要になってきます!
歩行練習をする
車椅子でトイレに行けるようになったら、あとは移動を歩行にするだけです!
歩行をしての生活は活動量を格段にあげるのに非常に有効です。
でもここで注意したいのが、
下肢の筋力が不十分で補うような歩行になっている
関節可動域が不十分で補うような歩行になっている
上記のような場合にいつから歩行でトイレに行けばいいのかという点です。
そうでない場合は、すぐ治るのか・影響は長く残りそうなのかで判断します。
1週先送りして歩行にする、退院直前まで先送りにするなど利用者に合わせて決めます。
歩きでトイレに行くメリットと退院してからの必要性を伝え、本人も考えに参加してもらうことが多いです。
利用者本人のことでもあるので積極的に参加してもらいましょう^^
番外編:持久力をつける
歩けるようになってもトイレまででは持久力はなかなかついてこないと思います。
個室であれば3m程度でトイレまで往復できたり、廊下のトイレと言っても10mもしないうちに戻ってこれると思います。
その距離しか歩かない人が退院したあと、歩いて買い物に行けるかは不安が残ります。
自分が行う、持久力をつけるベッドサイドでのリハビリの方法をいくつか紹介します。
利用者に合った方法で行ってみてください!
番外編:トイレまでの道筋を覚える
歩けてもトイレの場所が覚えられない、自室まで戻ってこられないという方もいるかと思います。
部屋に目印を置いたり、部屋の番号など記憶する手がかりを増やしたり工夫をしてみます。
失認などで今後も影響が残りそうな人は工夫したことをそのまま退院後も工夫してもらえることが多いので、退院する際に情報提供してみてください!
ベッドサイドリハビリの注意点は?
活動量が減るのが最も気をつけたい注意点ですが、上記で紹介したので割愛します。
ベッドサイドリハビリには他にも気をつけたい点がいくつかありますので紹介していきます!
トイレに行く回数を減らしたい?!水分を摂る量が減る
ベッドサイドでリハビリをすると活動量も減るし、ベッドから起きる回数もへり、トイレに行く機会を失う方も多いです。
その結果、水分を摂る量が減る恐れがります。
しっかりと水分摂取を促し、トイレに行く練習をしましょう!
車椅子を利用しても、歩いていくのも利用者にとっては活動だと思うので安全に配慮して生活の一部としてトイレまで移動できるようにしましょう^^
普段横になるベッドでリハビリは気持ちの切り替わりが難しい
リハビリ室でのリハビリは単に設備が整っているだけでなく、
という気持ちのメリハリがつけやすい環境とも言えます。
逆にいうとベッドサイドリハビリでは、そのメリハリがつけにくく、リハビリを行う気持ちにいきなり切り替えるのは難しいかもしれません。
私はこのメリハリをつけるためにいくつか工夫していることがあります。
寝ている場合は少し話をして目を覚ましてもらう
常に寝ていることが多いなら最初に車椅子に座るなど大きく体を動かしてもらう
最初に歩く練習を取り入れるなどリハビリが始まることを意識してもらう
などです。
利用者の方が、気持ちのメリハリがつけにくい方であれば試してみるとリハビリの効果にいい影響があるかもしれませんね!
ぜひ意識して気持ちが切り替わるか試してみてください!
まとめ
長くなりましたがまとめです。
代表的な例としてトイレまでの移動をなるべく早く獲得することです。
方法は歩行や車椅子で実施して、段々とより活動的な方法に変更していけるといいです。
そのためには各段階の問題点ごとにどんな練習に取り組んだらいいか提示してみました。
そのほかにも、部屋から出る機会が少なくなることで、水分補給が減ったり、リハビリへの気持ちの切り替えが難しくなると思い対象法を考えてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!